【マカ(Maca/Lepidium meyenii Walp)】



マカは南米ペル-のアンデス地方の高地(主に、海抜 3,700~4,500m)で自生、もしくは栽培されているアブラナ科のレピディウム属(和名:マメグンバイナズナ属)に属 する根菜です。


アンデス山地の過酷な環境でも十分に生育できる強靭な植物で、栄養価が高く遥かインカの時代よりインディオたちに栽培され、様々な逸話を残し現代に伝えられています。

◆マカの栄養成分

マカの栽培方法



マカはボンボン高原のような高地(主に、海抜 3,700m~4,500m)で自生もしくは 栽培されています。



8 月~9 月にかけて土の固まりをつるはしやグアナ等を使って小さくして種が飛ばないようにし、10~11 月ごろ種をまいて家畜の糞を肥料として土に混ぜ踏み固め、葉が緑から黄色変色しはじめるころ羊を畑に放ち葉や茎を食べさせ(これ によって葉や茎に行く養分をおさえる)、種まきから 8~9ヶ月で葉が茶色に枯れ収穫されます。(収穫は、6~7月)


収穫後約1週間たつと充分な日光のもとにさらして乾燥させます。
(天日乾燥:乾燥期間は 30~45 日、数ヶ月と様々)収穫後、畑は数年間不毛 になるため、長いと 5~6 年位土地を休ませ栽培を再開させます。


過酷な自然環境のため雑草、病害虫の類もほとんどなく(収穫までの間に1~2回の除草作業は行う)、農薬の類も必要とはしません。

マカの歴史

マカの起源ははっきりしていませんが、2000 年前からインカのインディオたちによって栽培されていたようです。

考古学者たちの数々の調査、研究により、少なくともアンデスにおける植物栽培は紀元前 3800 年かそれ以前より始まっていることがわかっており、マカ栽培の起源についても紀元前 1600 年には行われていたことが、考古学的に 証明されています。

アンデスのインディオたちにとって、マカは貴重な栄養補給源であり健康の源でした。

16~17世紀ごろのインカ帝国の軍隊では、兵士たちにパワーと活力を与えるために、 マカの根を食させたと伝えられています。

インカを侵略したスペイン軍はインカの家畜類が、貧弱な餌にもかかわらず高地での適応性があることに驚き、その原因がマカを家畜の飼料としても与えていることを原住民たちから教えられました。
スペイン軍は自軍の軍馬にもマカを与え最終的にはインカ帝国を征服してしまいました。
約 200 年前の文献には、約 9 トンのマカが家畜の強化を目的にスペインに送られたという記録も残っているようです。

現代においてもマカの有用性は伝えられており、一般食品からサプリメントまで広い分野で使用されています。

マカの活用


インディオたちには食糧として使用されているマカは一般的には「強壮剤」として有名です。
伝統的にスタミナの供給源、運動能力増加、精神面の強化、慢性疲労回復などに有効とされています。

また有効成分であるアミノ酸、炭水化物、ミネラル成分は滋養・強壮以外にホルモン代謝の不順の回復にも注目され疲労回復や運動能力の向上への効果の報告などから更年期障害の改善に大変効果的であることも着目されています。


南米のペルーではハーブ療法の分野で免疫増強、生理不順改善、閉経後症候群、胃癌などの治療にも活用されています。


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